事業内容

変電所建設工事

変電所建設工事は、以下の4つに分類されます。

  1. 拡充工事・・・変電所の新設又は増設およびこれに類する工事
  2. 改良工事・・・既設設備の機能を向上させる工事、または、既設設備を更新することにより耐用年数の延長を伴う工事
  3. 除却工事・・・不要になった設備を除却する工事
  4. 修繕工事・・・拡充・改良工事に伴う機器の移設など

拡充工事の着手から竣工までは、さらに以下の手順となります。

  1. 土木・基礎工事
  2. 鉄構、機械組立・据付工事
  3. 電気工事(屋内外)
  4. 竣工検査(引渡)

新設工事の工事期間は以下のようになります。

500kV変電所:着工から約2年
220kV変電所:着工から約1年
66kV変電所:着工から約5-6ヶ月

電気設備設計

電気設備設計業務には、主に以下の4つがあります。

(1) 現地調査業務

変電所機器の機器配置等の測量、地質調査資料の収集分析、 制御ケーブル等の調査など電気設備設計に必要な調査を行います。

現地調査状況
(2) 電気設備設計業務

設計項目としては、絶縁設計、耐塩設計、耐震設計、接地設計、 基礎設計、母線(架線)設計、所内回路設計、電力ケーブル・制御 ケーブル設計、騒音設計、防災設計などがあり、設計条件を収集し 詳細設計を行います。

基礎設計検討
(3) 工事用図面作成

図面として、単線結線図(工事前、後)、機械器具装置平断面図( 工事前、後)、機械装置基礎図・配置図、杭配置図、接地線布設図、 ダクト、トラフ配置図、配電盤配置図などがあり、全てCADによる作 成を行います。

機械装置基礎図
(4) 設計図書作成

設計検討書、所要材料明細書、基礎数量積算書、工事用図面等 の取りまとめを行います。

設計図書 製本提出

変電所とは?

変電所とは、電気の電圧を変える場所です。変電所には電圧を変える昇圧用変圧器又は降圧用変圧器があります。 発電機で作り出される電気は電気抵抗によるロスを減らすために昇圧用変圧器で50万ボルトや22万ボルトという高い電圧にして送り出します。

そして超高圧変電所、一次変電所、二次変電所、配電用変電所の降圧変圧器で、徐々に電圧を下げて使用箇所にあった使いやすい電圧にして工場や、家庭に届けられます。

substation
高い電圧で電気を送ると、ロスが減るのはなぜ?

電流が送電線を流れるとき、電気抵抗により熱が発生します。 この熱が電気のロスになるのです。 電流が多いほど、熱は多く発生するので、電流が少なければ、ロスが少なくなります。 同じ電力のもとでは、電圧と電流は反比例するので、電圧を高くすれば電流が少なくなり、電気のロスが減らすことができます。

変電所の主要設備
変圧器 変電所にある主要変圧器は、発電所などから送られてきた電気を昇圧または降圧して出力します。 変電所の最も中心的な存在の設備です。
遮断器 遮断器とは、一般的にいうとブレーカーのことです。一般家庭にあるブレーカーは、電流が一定以上流れると自動的に電気を止める仕組みになっていますが、変電所の遮断器も、送電線に事故が起こると自動的に動作し、異常を防ぐ働きをします。 また平常時にも、電力の送電や停止、切換を行うときに動作します。
断路器 断路器は、点検などの際に、機器を回路から切離したり、別の回路と切り換えたりする装置です。 遮断器と異なり、電流が流れている状態では開閉できません。 その為、回路を切り離すには、まず遮断器を開いて電流が流れていない状態にしてから、両端の断路器を開く必要があります。
宮崎変電所(500kV)

引留鉄構
変電所の玄関口にあたるところです。遠くの発電所、変電所から送電線を通ってきた電気が最初に通る場所です。 高さは最頂部で50mあり、新設や引出の時は実際に地上50mで作業することもあります。